差出人、受取人の氏名と住所を書く
内容証明郵便では、誰から誰に宛てた手紙であるかということが分かるように、差出人の氏名と住所、それと受取人の氏名と住所を本文の冒頭か、最後に記載しなければなりません。
普通の手紙とは違い、必ず氏名の他に双方の住所を記載することが義務付けられています。
差出人の捺印は特に無くても法律上は有効ですが、間違いなく差出人本人が書いたという証明の為、また内容に信用性を持たせるという観点から捺印した方がより良いかもしれません。
相手の受取人の氏名には、○○殿、○○様が一般的でしょう。
タイトルについて
本文のタイトルに関しては、付けなければならないという決まりは無く、いきなり本文から書き始めても構いませんし、タイトル名も特に決まりはありません。
タイトルを付ける場合は、例えば、貸金請求の場合は「貸金請求書」「請求書」など、どのようなタイトルを付ければよいかわからない場合は、「通知書」「通告書」などがあります。
枚数について
縦書き1行20字以内1枚26行以内、横書き1行26字以内1枚20行以内など、決められた字数、行数で書く限りは、何枚になっても構いません。
ただし、2枚以上になった場合は、綴じたつなぎ目に捺印をしなければならないことが決められています。
書き間違えた場合の訂正方法
書いていて、うっかり文字を書き間違えてしまった場合は、修正液で塗りつぶしたりなどで訂正することは出来ず、必ず間違えた箇所に二本線を引いて、その間違い個所を正しいものに書き直す場合は、縦書きの場合はその個所の上に、横書きの場合は、右側などに正しいものを書くというように、必ず間違えた個所が見えるように二本線で消さなければならないことが決まっています。
そして、用紙の欄外か用紙の最後の空いた個所に「何字削除、何字加入」と書き、そこに差出人の捺印をします。
用紙の最後に書く場合は、どこを訂正したのかがわかるように「何行目何字削除、何字加入」と書く方が見た人がわかりやすいでしょう。
同じものを3通作る
内容証明郵便は、全く同じ内容のものを3通作成しなければなりません。
1通は受取人に送る為、1通は差出人の控え、1通は郵便局方で保管するために必要となります。
もちろん、同じものを手書きで3通作らなければならないというわけではなく、1通を作成し、それをコピーしても構いません。
受取人が複数の場合
例えば、AとB二人の受取人に送る場合は、本文に記載する受取人欄にはその差し出す相手ABの氏名と住所を連記し、そのABの氏名と住所が連記されている同じ文面を一人づつ送る「完全同文内容証明郵便」と本文は同じでも受取人欄だけ連記せず、その受け取る二人の内、Aの氏名と住所だけを書いたものとBの氏名と住所だけを書いたものをそれぞれに送る「不完全同文内容証明郵便」とがあります。
「完全同文内容証明郵便」の場合は、全く同文のものを受取人AB用として2通、差出人用として1通、郵便局用として1通の合計4通を作成します。
「不完全同文内容証明郵便」の場合は、受取人用として、Aの氏名と住所が記載されているものを1通、Bの氏名と住所が記載されているものを1通、差出人用としてAB両方の氏名と住所が連記されているものを1通、同じくAB両方の氏名と住所が連記されているものを郵便局用として1通、合計4通作成します。
受取人が3人、4人・・・となった場合でも同じ要領で、常に、「受取人の数にプラス2通」作成すると覚えておくと便利でしょう。